優れた刃先強度と良好な切りくず離れが特徴の「内径ねじ切り工具 タップ」
穴の内側に溝を切って、下穴をめねじの形状に変形させる金属加工を「タップ加工」といいます。このタップ加工を行う際には、「タップ」と呼ばれる切削工具が必要です。
しかし、タップには複数の種類があり、用途に応じて適切な製品を選定しなければいけません。この記事では、幅広い被削材に対応可能なさくさくの製品「内径ねじ切り工具 タップ」についてご紹介します。
内径ねじ切りタップの概要
さくさくの内径ねじ切りタップは、切削タップに分類される「ポイントタップ」と「スパイラルタップ」の2種類をご用意しています。切削タップとは、穴の内面を掘り下げて切りくずを出しながら、めねじの溝を作るタップのことです。
いずれも刃長や全長、シャンク径、突出しセンタの有無がそれぞれ異なる製品がラインナップされていて、用途や使用する機械に応じて選ぶことができます。
また、工具材質にはHSS-E（高速度工具鋼）を採用していて、幅広い被削材に使用できるのも特徴です。
タップの形状による違い
さくさくで販売しているタップは、ポイントタップとスパイラルタップの2種類です。
ポイントタップは、先端食いつき部3.5～5.5山を持つポイント溝で、ハンドツールとしても使用できる汎用性の高さを備えています。
切りくずを進行方向側（刃先側）に落とす構造になっていて、切りくずによる障害が少なく、安定した加工を行えるのが特徴です。切りくずを進行方向に排出するという性質上、貫通穴の加工に使用します。
一方でスパイラルタップは、溝がらせん状の「ねじれ溝」となっているタップです。先端食いつき部は2～3山で、機械加工の際に使用します。
スパイラルタップの切りくずは、進行方向と逆側（シャンク側）に排出されます。下穴への食いつきが良好で、主に止まり穴加工に向いたタップです。
材質には「HSS-E」を採用
さくさくのタップは、すべて「HSS-E（高速度工具鋼）」を材質として採用している点も特長です。HSS-Eは溶解ハイスの一種で、カーボンやクローム、モリブデン、タングステン、ヴァナジウム、コバルトといった金属成分を程よく配合した高速度工具鋼です。溶解ハイスとは、原料を熱で溶かしたものを成形・圧延して作る高速度工具鋼のことを指します。
高速度工具鋼は、高温下においても硬度が高い点が特徴です。タップの温度が約600℃まで上昇しても刃先が摩耗しづらく、刃先の耐欠損性や耐摩耗性に優れています。
HSS-E製のタップに適した被削材は、高硬度鋼を除いた一般鋼（P）やステンレス鋼（M）、鋳鉄（K）、アルミニウム（N）などです。HSS-Eを採用したさくさくのタップは、1本で幅広い被削材の加工に対応できます。
良好な切りくず離れも特徴
さくさくのタップは、ポイントタップ、スパイラルタップともに切りくずが細かくカールします。切りくずが工具に巻きついたり刃先に溶着したりするのを防げるため、つねに切りくず離れが良好な状態を保つことが可能です。
加工中に切りくずの影響を受けづらいことから、すぐに刃先が欠けてしまうといったトラブルを防止できます。
幅広い被削材に対応し切りくず離れも良好な内径ねじ切り用タップ
さくさくの内径ねじ切りタップはHSS-Eを材質として採用し、刃先の耐欠損性や耐摩耗性に優れているのが特徴です。そのため、一般鋼やステンレス鋼など、幅広い被削材の加工において使用できます。 ポイントタップとスパイラルタップの2種類をそれぞれ用意しているので、止まり穴や貫通穴など、加工する穴の形状に合わせて適した工具を使い分けることも可能です。
また、さくさくの内径ねじ切りタップは切りくず離れが良好で、切りくずの巻きつきや刃先の溶着が起こりづらく、使いやすさと作業品質の向上を両立できる点もポイントです。切りくずが原因となる工具破損や製品品質の悪化といったトラブルを防ぎ、安定した加工品質と工具そのものの長寿命化につながります。
めねじ加工を行う際は、ぜひさくさくの内径ねじ切り用タップを活用してみてはいかがでしょうか。
以下のページでは、ポイントタップとスパイラルタップの製品性能テストの動画をご確認いただけます。さくさくのタップを使用した実際の加工作業をご覧いただき、工具選定のご参考にしてください。
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効率的かつ精密なめねじ加工を行うためには、穴の種類や被削材に応じてタップを使い分ける必要があります。
さくさくの内径ねじ切りタップは多くの被削材に使用可能で、切りくず離れも良好です。加工作業の現場に用意すれば、さまざまなめねじ加工に役立てることができるでしょう。
内径ねじ切りタップの商品詳細の確認やご注文の際は、以下のページもご参照ください。
