切削工具メーカーのセコ(SECO)とは? 概要やおすすめ商品をご紹介

切削工具メーカーのセコ(SECO)とは? 概要やおすすめ商品をご紹介

金属加工の際に大きな役割を果たす切削工具。さまざまなメーカーが切削工具を製造していますが、その中でも世界的に大きな規模を誇るのが「セコ・ツールズ(SECO)」社です。
具体的に、どのようなメーカーなのでしょうか。
ここでは、セコ・ツールズ社の概要や特徴、さくさくECで取り扱っているおすすめの製品についてご紹介します。

セコ(SECO)社とは?

セコ・ツールズ(SECO)は、フライス加工や旋削加工、穴あけ加工など、金属切削用の工具を開発している世界的なメーカーのひとつです。1873年にスウェーデン・ファルゲスタで設立した「Fagersta Bruks AB」が会社の起源で、100年以上もの歴史を誇ります。

設立当初はパイプや鉄道車両のスプリングなどの製造を手掛けていましたが、1932年に超硬合金を利用した製品の生産を開始します。この製品はラテン語で「私が切る」という意味の「Seco」と名付けられました。
その後、1974年に超硬合金部門としてFagersta Bruksから独立。現在はサンドビックグループ(Sandvik)に参加し、世界75ヶ国以上で事業を展開している、世界的メーカーのひとつに成長しています。

セコ(SECO)の特徴

非常に長い歴史を持つセコ・ツールズ社ですが、具体的にどのような点が支持を得ているのでしょうか。
セコ・ツールズ社の魅力としては、以下が挙げられます。

・高い品質へのこだわり

セコ・ツールズ社の製品は、世界的に高い品質を誇るのが特徴です。交換式チップエンドミルや、ターボ刃先交換式カッターなど、多くの商品が切削工具業界で評価されています。
2006年には、酸素とアルミニウムを原子レベルで操作する超硬チップ用のコーティング技術「Duratomic(R)」を発表するなど、高い技術力も特徴です。

また、「不良発生率をゼロに」や「継続的な改善」などを企業の品質方針として掲げ、製品の継続的な改善にも精力的に取り組んでいます。

・サステナビリティへの取り組み

優れた技術力や高い品質の追及だけでなく、サステナビリティ(持続可能性)に注力しているのも特徴です。ニッケルコーティングや黒化処理が不要なステンレス工具鋼「Idun」の開発をはじめ、原材料のリサイクルやプロセスの効率化といった取り組みを推し進めています。
また、顧客の生産システム効率化の提案など、切削工具に関連するサービスも提供しています。

セコ(SECO)社のおすすめ製品

さくさくECでも、セコ・ツールズ社製の切削工具を取り扱っています。セコ・ツールズ社のおすすめ製品と、それぞれの特徴をご紹介するので、切削工具選びに役立ててみてはいかがでしょうか。

・Double Turbo 16

両面4コーナーの切れ刃を備えており、コストパフォーマンスに優れたチップです。ねじれ角は11°のポジチップとなっていて、スムーズな切削や工具寿命の延長に寄与します。コーナーRは0.8mmと1.6mmの2種類で、用途に応じて選定可能です。
最大15mmの切り込み深さを実現していて、ダウンタイムを低減し、切削効率を向上させることもできます。

また、カッターには内部供給クーラントを搭載し、切り屑の排出を高めています。インサートを簡単かつ強力に固定できるクランプなど、使いやすさに優れている点も魅力です。

⇒SECO Double Turbo16(チップ)
⇒SECO Double Turbo16(カッター)

・XP08

アルミニウムの粗加工や中仕上げ加工に適した切削工具です。靭性が高いアルミニウムの加工を確実に行えるよう、インサートは精密に研磨されています。
コーナーRは0.4mm~3.1mmで用意されていて、幅広いワーク形状に対応可能です。

また、ゴールドのコーティングやフルート(溝)間隔の最適化によって、材料の溶着を防ぎ、切り屑の排出性を高めています。クーラントの内部供給も可能です。

⇒XP08(チップ)
⇒XP08(カッター)

・PERFOMAX

波型模様のフルート設計で切り屑とボディの接触面積を最小化した、刃部交換式ドリルです。ボディはレーザー焼入れで表面の強度を増し、変形を防いでいます。
生産性の高い加工が行え、工具寿命も長いなど、加工コストの削減に寄与します。

⇒PERFOMAX

・R220.88

チップ1枚に8つの切れ刃を搭載する、コストパフォーマンスに優れたフェースミルです。鋼および鋳鉄加工に適していて、切り込み量は12サイズで9mm、16サイズで13mmとなっています。
左右いずれの勝手でも使える、ニュートラルチップとなっている点も特徴です。

ボディは耐摩耗性に優れたIdun素材でできたアーバ取り付けタイプで、ニッケルコーティングは使用していません。

⇒R220.88

・TH1000

HRC40~65相当の焼入れ鋼の仕上げや断続加工に最適な、PVDコーディング材種を採用した高硬度材向けの超硬チップです。耐熱合金の連続仕上げや中仕上げ、浸炭焼入れ材などの共削り加工といった、CBN工具が苦手な加工に適しています。

また、弾性が高く刃先が破損しにくい点もメリットです。切削条件が厳しい場合も、高い切り屑排出性を実現します。

⇒TH1000

高品質の切削工具ならセコ(SECO)製品がおすすめ

歴史に裏打ちされた技術力と、品質への高いこだわりがセコ・ツールズ社の切削工具の魅力です。独自の工具鋼であるIdunの開発など、現在も日々サステナブルに配慮しながら、製品の開発・改善を行っています。
興味を持たれた方は、セコ・ツールズ社の工具を加工に活用してみてはいかがでしょうか。

さくさくECでは、セコ・ツールズ社以外にも多くのメーカー製工具を取り扱っています。取り扱いメーカーの一覧は、以下のページも併せてご確認ください。

⇒取り扱いメーカー一覧