鋼材の種類と特徴とは? 鋼材の加工方法と併せて解説

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鋼材の種類と特徴とは? 鋼材の加工方法と併せて解説

鋼材は現代の産業で使用される構造物や設備、機器などの製造に使われている素材です。現代産業を支えている存在ともいえる鋼材ですが、製造方法や用途、形状によりさまざまな分類があり、数多くの種類が規格化されています。 この記事では、鋼材の種類や特性、加工方法などをご紹介します。

主な鋼材の種類と特徴

鋼材には多くの種類があり、それらは鋼種としてJISでも規格化、細分化されています。鋼種は用途や強度による分類として、以下のように分けられています。

・圧延鋼材

圧延鋼材は、金属をロールなどで押しつぶして塑性加工した鋼材です。用途によりさらに、一般構造用圧延鋼材(SS)、溶接構造用圧延鋼材(SM)、建築構造用圧延鋼材(SN)などに分けられます。(SS)のようにアルファベットで表されるのはその鋼種の記号です。

SS400、SM400B、SN400Aなどが代表的な鋼種で、特にSS400はSS材の中でも流通量が多く、橋梁や船舶、車両、構造物など幅広い用途で使われています。

・機械構造用鋼

機械構造用鋼は、機械の構造用材料として用いられる目的で開発された、機械的強度の高い鋼材です。機械構造用炭素鋼や焼入性を保証した構造用鋼鋼材(H鋼)、クロムやモリブテンといった合金元素を添加した機械構造用合金鋼鋼材などがあります。 代表的な鋼種は、S45CやSCM440H、SCM440などです。

機械構造用炭素鋼は一般的な機械構造用部品として使われ、機械構造用炭素合金鋼はより強度の求められる部品に使われています。

・工具鋼

工具鋼は、切削、塑性加工用などの各種工具やジグ(治具)の材料に用いられる鋼材です。炭素工具鋼や高速度工具鋼、合金工具鋼などの種類があります。

高速度工具鋼はハイスピード鋼という別名があり、ハイスまたはハイス鋼とも呼ばれます。これは高速切削を可能にするため開発されたことから付けられた名前で、切削工具の材料として主に活用されています。

代表的な鋼種はSK85、SKH51、SKS3、SKD11などです。手持ち工具や電動工具の先端ビット、切削工具や刃物のほか、プレス型の材料としても使われています。

・特殊用途鋼

ばね鋼やクロム軸受鋼、快削鋼、ステンレス鋼など、用途を限定したものが特殊用途鋼です。ばね鋼ではSUP10、クロム軸受鋼ではSUJ2、快削鋼ではSUM2-4Lなどが代表的な鋼種となります。

鋼材の形状の種類

鋼材は形状によっても呼び方が異なります。代表的な形状による呼び方としては、以下のようなものが挙げられます。

・鋼板

板状に加工した鋼材が鋼板(こうはん)です。一般的には厚さ3mm未満のものを薄鋼板、3mm以上のものを厚鋼板といいますが、鉄鋼業界ではさらに細かく分類し、3mm以上6mm未満を中鋼板、6mm以上150mm未満を厚鋼板、 150mm以上を極厚鋼板と呼び分けています。

また、板状に加工する方法や加工特性により、熱間圧延鋼板、冷間圧延鋼板、高張力鋼板などと鋼種が分かれます。高張力鋼板はハイテンとも呼ばれ、主に自動車業界で使われることが多いです。

・鋼管

鋼管は筒状に加工された鋼材です。製法によって、溶接した鋼管と継ぎ目がない鋼管の2つに大きく分けられます。 鋼管の種類には、一般構造用炭素鋼鋼管や建築構造用炭素鋼鋼管、配管用炭素鋼鋼管などがあります。

・棒鋼

棒鋼とは、棒状に加工された鋼材のことです。断面は円形や正方形、多角形などさまざまな形状があり、断面形状ごとに丸棒や六角棒などと呼び分けます。 機械部品の材料として使われるほか、異形棒鋼と呼ばれる突起のある棒鋼はコンクリート造の鉄筋として使われています。

・平鋼

厚みに対して幅や長さのある、長い板のような形状の鋼材です。フラットバーとも呼ばれ、幅広い分野で使われています。

・形鋼

さまざまな断面形状の鋼材があり、明確な規格はないもののある程度体系化されています。H形鋼やI形鋼、山形鋼(アングル)、溝形鋼(チャンネル)などが形鋼の一例です。

鉄鋼材料の加工方法の種類

鉄鋼材料を用いるためには、材料を加工して形状を変える必要があります。ここでは、加工方法の種類の一例をご紹介します。

・成形加工

材料を変形させて目的の形状にする加工が成形加工です。鋳造や鍛造、塑性加工、焼結加工など、形状を変える手法にはさまざまな加工法があります。

・除去加工

不要な部分を除去して、鋼材を目的の形状に仕上げる加工です。代表的な除去加工法としては、切削加工や研磨加工、研削加工、放電加工、エッチング加工などが挙げられます。

・付加加工

必要な部分に、新しく材料を足して目的形状にする加工です。複数の金属で目的の形状を造れるので、複雑な構造を持つ部品でも使用されます。3D金属プリンタによる積層造形などが付加加工に分類されます。

・接合加工

部品同士を接合して目的形状にする加工です。溶接やはんだ付け、焼きばめ、圧入などの加工法があります。

鋼材の種類は用途ごとに使い分けることが重要

鋼材は用途や形状によって細かく分かれ、数多くの鋼種が存在します。同じ記号で分類される鋼種でも、炭素量や添加物量、耐食性や耐熱性などによってさらに細かく設定されており、求められる分野に最適な特性を持つ鋼材が今も開発され続けています。 用途に合わせ最適な鋼材を選定し、適した方法で加工を行うことが大切です。