カウンターシンクの特徴は？ 工具選定に役立つ他の工具との違い

カウンターシンクは、形状やコーティングから、複数の種類に分けることができます。カウンターシンクの種類やそれぞれの違いは、以下のとおりです。

・先端の角度

カウンターシンクの先端角には、60°・90°・120°があります。皿モミ加工やバリ取り・面取りであれば90°が最適です。
60°や120°の先端角を持つカウンターシンクは、目的によって使い分けられます。

・シャンクの形状と長さ

カウンターシンクはストレートシャンクのものが一般的ですが、テーパシャンクやMT（モールステーパ）シャンクなども見られます。ハンドルに固定用の溝があるものや、電動工具に取り付けて使うための六角軸のタイプもあります。
ロングシャンクタイプもあり、深さのある被削材に対して加工しやすい一方で、ビビリが発生しやすい点に注意が必要です。

・コーティングの種類

TiN（窒化チタン）や、TiAlN（窒化チタンアルミニウム）、ZrN（窒化ジルコニウム）、ダイヤモンドライクカーボン（DLC）など、カウンターシンクはコーティングの種類も多様です。
コーティングによって、抵抗が少なくなる、切削熱が抑えられる、切り粉の排出性向上といった効果が期待できます。これにより、切り粉の溶着や構成刃先が起こりにくくなり、面粗さも向上します。
コーティングの種類によって性能が変わるため、求める耐熱性能や耐久性とコストを踏まえて、コーティングを選択することが重要です。

・刃の形状

カウンターシンクの刃は、1枚刃や3枚刃、不等分割3枚刃、穴あきタイプ、超硬チップ交換式などがあります。1枚刃は剛性が高い一方で、負荷が一方向にかかるため、高速回転に適しません。
3枚刃は切削バランスに優れ、高速回転でもビビリが起こりにくいのが特徴です。穴あきタイプは穴を通して切粉が排出されやすく、オイルホールとしての役割も果たすため、切削油を届けやすくなります。
1枚刃と穴あきタイプは、押し当てた時の面圧が分散されるため、軟質材料に対してもきれいな面取りを行えるのがメリットです。