鋼の白濁・むしれ・溶着の改善には "サーメット材質" をご活用ください

鋼の白濁・むしれ・溶着の改善には "サーメット材質" をご活用ください




(画像は超硬チップでムシれて白濁したワーク。青枠内が理想とする加工面)

鋼材質は切削性の良し悪し・切りくずの伸びやすさも含めて、同じP種のカテゴリー内でも材質特性に差が目立つワーク材質群です。材料によっては加工面がくすんだり、ムシれて白濁したりなど、見た目に大きな変化が出てしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そういった場合は工具材質をサーメット材質に置き換えることで改善できる場合がありますので、この機会にぜひお試しください。

 







サーメット材質の工具は超硬材質よりも白濁しにくく、外観が重視される部位で使用される事が多い工具材質です。
今回の新製品は幅広い領域でご使用頂ける、中切削領域の、いわゆる " 研ぎつけ " ブレーカーを取り揃えました。




この記事の内容が1分40秒で読める!動画です









さくさくのサーメット材質の製品特徴(以下動画内容と同じ)

  • さくさく製品は安価で、ご安心してお使いいただける製品をラインナップ。

    既に同等製品をお使いの場合でも、コストダウンをご提案出来る製品です。
  • TNGG160404(08) 左/右勝手付きタイプ
    60°ネガティブチップ(研磨級)

    SNGG120404(08) 左/右勝手付きタイプ
    90°ネガティブチップ(研磨級)

    TNMG160404(08) 左/右勝手付きタイプ
    60°ネガティブチップ(型押し級)

  • もちろん価格だけではなく、期待通りの性能が得られる事も重要です。

    TNGG160408とSNGG120408チップをテストセンターの環境で複数回テスト。国内トップシェア2社のサーメット材質の製品と比較して良好な結果が得られました。
 



製品特徴詳細

さくさくのTNGG1604サイズの製品はインターネット通販サイトの製品で、最も安価。
SNGG1204サイズの製品は、価格競争力のある国内製品と比較しても低コストです。

 


国内トップシェアのA社、B社製品と比較しても幅広い加工領域に対応できる製品です。
加工テストはVc=100m, f=0.2mm/rev. ap1.0mmで複数回 実施しました。
比較テスト時にはクーラントをONにしています

 




性能・他社との比較

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45分後

他社製品と比較して、45分間削り続けても摩耗状態に大きな差は発生せず良好な結果。
また、45分間の連続加工で国内製品2社ともにスジのような白濁が出始めたのでここで比較ストップとしましたが、さくさく製品で削ったワークには目立った変化はありませんでした。(下記ワーク画像参照)

 

45分間 加工後 ワーク(SCM435)

左が国内製品B、中央がさくさくのSNC15材質、右が国内製品A。

仕上げ加工をしていない状態で比較。
さくさく以外はスジが目立ってきました。

(加工条件はVc=100m、f=0.2/rev.、ap=1.0mm)

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45分後

逃げ面も目立った損傷はなく、国内トップシェア製品と比較して大きな差は認められませんでした。右側の国内製品Bは摩耗の進行により、少し刃先のダレが目立ってきたようにも見えます。

   









光沢のある仕上がり面

仕上げ加工後のワークは非常に光沢があり、ムシレたワークとは大きな違いが確認できます。
仕上げ時は回転数を上げて切り込み量を下げて加工してください。
仕上げの加工条件はVc=200m/min.、f=0.1mm/rev.、ap=0.5mmで加工。

  




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