2023.3.23

【工場見学】グーリング名古屋工場を見学。これからのビジネス展開は?

設立から120年の老舗企業であるGuhring社様。グーリングジャパンの一番の売れ筋商品、これからの製品展開、等々グーリングジャパンの鷲巣様に聞きました!






本日はよろしくお願いいたします。




よろしくお願いします!早速ですが、グーリングジャパン様の概要を教えて頂けますか。




Guhring社は、南ドイツで設立され、現在4代目となる近代的家族経営の老舗企業です。現在のカタログでは5000種、10万アイテム以上の商品ラインナップがあります。名古屋工場では、高効率ドリル、リーマ、エンドミルなどの各種工具のオーダーメイド製作をはじめ、工具の再研磨や再コーティングまで、あらゆるご要望にお応えできます。 切削工具のメーカーですが、自社で工具を作る機械の製造もおこなっていまして、1920年スタートという長い歴史があります。また、素材、精密機械やコーティング装置も自社で開発・製造しています。




名古屋工場 会議室の様子


グーリングジャパン様のオススメ商品のPRを、メーカー様目線でお願いします。




特に売上の上位に入ってくるのは、HR500というリーマですね。商社の営業さんのアンケートの中でもNO.1に選ばれたツールなので我々も自信をもっておすすめしています。最近同種の製品を製造されているメーカーもありますが、特に切削速度と性能面では、優位性が高いと思いますので、今後も展開していきたいですね。



超硬付刃 ハイパフォーマンスリーマ HR500


後は、電動ドリル向け製品ですね。グーリングはどちらかというとマニシングセンターなどの大型加工機で使ってくださいと推奨するメーカーでして、新しい試みとして面白いかなと思っています。




さくさくでは、やはりSSPDが売れているなと実感しています。テスト品を使わなくても購入してくださるお客様もいます。切削ほとんどやっていないけど、ボール盤とかハンドで空けているような溶材屋さんなどに売れていて、 さくさくに合っている製品ではありますね。セット品の売り上げも結構あって、一度に20.30セットくらいご注文頂いたユーザー様もいらっしゃいました。




ステップパワードリル:https://sakusakuec.com/shop/pg/1sspd-lp/
名古屋工場 エントランスの展示製品の一部


使用するユーザー様も、多品種小ロットで来るので色んなサイズを持っておきたい、という方がいらっしゃると思いますね。






自社開発した生産設備で工具を製造するメリット



グーリング様は、自社開発した生産装置で工具を製造されているのが特徴だと思うのですが、そうすることによるメリットとは何でしょうか。




こういう機械があるからこういう工具を作れる、ではなく逆の発想で、こういう工具を作りたいからこういう機械を作りたい、こうすればもっと短時間で出来るんじゃないかというような、工具を製造するという側から考えて生産設備を作ることが出来ることでしょうか。 後は、海外にも同じような拠点、工場があるので、そこで自社と同じ機械を使うことによってプラグラムを共有すれば、どこで作っても同じものを提供出来るというメリットもあります。特に特殊製作品の場合、初期品は国内で製作し、リピート品は海外製作する、なども出来ます。




商品についてどのようなことにこだわって製作されているのでしょうか。




特にヨーロッパの感覚と言いますか、いかに合理化、効率化できるかがベースにあるかなと思います。そういった商品を根本に開発しています。そこは国内メーカー様とは発想の違いがあって、弊社ならではかなと思います。





グーリングジャパンの主な産業



グーリングジャパン様の商品は、特にどの分野で活躍されていますか。




自動車・輸送機器、航空宇宙産業、機械産業が一番多いですね。自動車産業は、これから電動化が一段と加速して進んでいきますので、自動車産業でご利用頂いていた様な工具は使用量がどうしても小さくなっていっている。 今後は精密工具とか金型用の工具のラインナップを増やしたりだとか、これまで入り込めていなかった分野でもっともっと増やしていきたいなと思っています。




今後の商品展開



なるほど。今後の商品展開としては精密工具や金型用ですか。




そうですね。精密工具のラインナップの拡充、後はお客様の工数削減に役立てられるような加工効率化を図れる工具の開発をより進めていきたいと思っています。






微細向けや金型の工具のラインナップが去年から増えているかなと思います




微細工具がカタログでも少なかったので、競合他社さん以上に拡充していこうと進めています。





グーリングジャパンについて



グーリングHPより


日本の工場は日本のマーケットに向けてどのような役割を担っていますか。




標準品は基本すべてドイツから輸入していまして、名古屋工場は基本日本のお客様向けの特殊工具の製造をしています。海外などから受注することもあります。




これからのグーリングジャパン様のビジネス展開を教えてください!




先程大きく3.4つの産業がメインと言っていましたが、より多くの産業へ展開していきたいなと思っています。後、お客様がグーリングの工具を使うメリットを丁寧に説明していきたいと思っています。また、最近非常に人手不足ということもありますし、 IoT化も非常に沢山の引き合いを頂いていて、ご注文も頂いております。切削工具に限らず、工具管理システムもコストダウンになるツールですので、お客様にご説明していきたいなと思っています。




グーリングの管理システム



 

こちらが工具管理システムですよね!具体的にどうやって管理しているのですか?




使い方は簡単です。欲しい製品を選択して、取り出したい数量を選択すると、製品が入っている引き出しのLEDが点灯します。点灯した引き出しのみ空けれるようになります。引き出しの中のBOXも、点灯している所のみ空けることが可能になります。




① 欲しい製品と、取り出したい数量を選択
② 選択した製品が入っている引き出しが点灯


③ 選択したBOXのみ点灯し、空けることが可能
④ ボタンを押すと蓋が開き、取り出しが可能



限定された箇所しか空くことがないので、間違って製品を使うなど取り間違いによるミスを防ぐことが出来るんですね!




そうです。会社にドリルが何本あるのか、管理者側からも使っている側からも客観的に見れますし、何か異常が起きていたり、寿命が短かったりすると後で改善活動に活かすことも出来るのです。






今後のさくさくとの取り組み



今後、さくさくとの取り組みで検討をしていきたいことはありますか。




SSPD等は、どちらかといえばお客様が個人事業主様だったりするので、通常の商流でというよりはECでのほうがよりチャンスが増えるかなと思っています。




まとめ




最後になりますが、記事の読者の皆さんにメッセージはありますか?




ドイツの切削工具のメーカーですが、日本に自社工場を持っていて、アフターサービスも国内メーカーさんと変わらず出来ますので、海外メーカーだから何かあったら困るな、とかそういった心配なく使って頂けます。機会があれば、工場の見学も出来ますので、親近感を持って頂ければと思います。




鷲巣様、ありがとうございました!





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